国内外で3Dホログラムの開発が進んでいます。
3Dホログラムとは、目の前の何もない空間に物体を立体的に映し出す技術です。
3Dホログラムは、代表的な未来技術として映画などで目にする機会も多いですね。これが社会実装されたら生活が大きく変わることと思います。今回は3Dホログラムと実像のファッションや見た目・ダイエットについて専門的な観点から考えてみました。参考になれば幸いです。
そもそも3Dホログラムとは?
3Dホログラムは物体を立体的に映し出す技術なので、本物が目の前にあるかのように見ることができます。3Dホログラムをホログラフィーと言うこともありますが同じ意味です。
私たちが日頃目にする写真は「フォトグラフィー」と呼びます。写真は光の強さと色だけが記録されますが、ホログラムはここに立体位置情報が追加されます。3次元の立体映像であるホログラフィーに転じたと言うことでしょう。
360度、あらゆる方向から立体的な映像を肉眼で見ることができます。
ホログラムを撮影するにはレーザー光を使います。物体光と参照光がぶつかって干渉してできる模様「干渉縞」を記録するとホログラムができます。
このホログラムは複素関数で解くことが多いようですね。
仮想現実から複合現実へ
仮想空間とは「仮想現実」とも言われ、よく耳にするVR 〔Virtual Reality(バーチャルリアリティ)〕のことです。
VRは人工的に作られた仮想空間を現実かのように体感させる技術を言います。
人間の五感を同時に刺激することであたかも仮想空間にいることを錯覚させるものです。
かたや複合現実とは、現実空間を主軸に仮想環境が点在する拡張現実 (AR、オーグメンテッド・リアリティ。要はポケモンGOです) と現実空間を仮想環境が上書きする拡張仮想(AV、オーグメンテッド・バーチャル。グーグルアースやストリートビュー) を包含する概念です。
ホログラムは現実空間と仮想空間を混合し、現実のものと仮想的なものがリアルタイムで影響し合う新たな空間を示すものです。
技術的には昔から研究・開発されてきましたがここにきて大幅に解像度をあげてリアリティが増している。
ビッグデータの活用が進んで通信技術や画像解析技術が向上してきたからと言えます。
ビッグデータについては本ブログの以下の記事でも解説しています。参考になれば幸いです。
このデータ活用技術によって最近はホログラムそのものがかなり精緻化してきています。
その反面、実用化された際には相当な通信量が伴います。空気のように存在として社会実装されるにはもう少し工夫が必要なようです。
もう少し時間はかかると思いますが、いずれパソコン・スマホ・MR・AR・VR(仮想現実)の各技術に続いて社会で当たり前になると思われます。社会に浸透するスピードはもう少しあとと思っていましたが、これからはどんどん実用化されていくでしょう。
パソコン、スマホ、VRに続いてホログラムが話題になる
では3Dホログラムを使うと何が良いか。
代表的な例では、店頭での立体映像の活用やインテリア・オブジェ、集客施設での受付や案内・誘導係などに活用できると思います。ファッション界では「デザイン段階」で活用されると思います。3Dで共有された服や靴は色や形、細部のデザインまでホログラムで共有して製作が可能となるからです。
クラウドと人工知能(AI)技術を使って、現実には離れた場所にいる人でも同じ空間にいるように感じられます。ホログラムの音声は、2次元のビデオ通話と比べて臨場感も良い。そのため企業活動にもどんどん取り入れられると思います。
ホログラムとダンディー
ホログラムに自分を出現させるときは、アバターを着たり仮想の服・ファッションで着飾ることも可能でしょう。グッチ、エルメス、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドに限らず、服飾メーカー各社が実物ではない製品、または実物とセットで商品を売ることになると思います。
世の中のセレブを中心に競って買う求める人も出てくるでしょう。EC(電子商取引)も進むので外を出歩く頻度は減るかもしれません。
科学で空間や時間といった従来の制約をなくすホログラムに期待が高まりますね。
ただ、実社会を度外視してホログラムの便利さにあぐらをかくと思わぬ悪影響がでるかもしれません。
気をつけておくべき実像とのギャップ
ホログラムを通じてどんなに美しく着飾れたとしても実物とのギャップを埋めるのは至難の業ですね。ホログラム中心の生活になると見た目を誤魔化せるからです。
太っていても補正をかけることが可能でしょう。肌のコンディション・ヘアスタイル・体臭も自分の意図の通りに操ることができるでしょう。なので、やっぱり実社会での自分磨きを大切にしたいですね。
いちばん大切なのは現実の自分なので。
ホログラムが当たり前になる時代が間も無く来ます。その時にもクールな外見と健康を維持して、人生を謳歌しましょう。