働き盛りの皆さんは、油断すると寝る時間帯がどんどん遅くなりませんか?人の睡眠時間は近年少しずつ短くなっているようです。
しかし、どんなに寝る時間が遅くなっても朝はやってきます。やはり遅くなった分だけ睡眠時間も短くなっていきますね。
睡眠不足だと食欲が増し、食事の量や食事を取る機会が増えることで、体に余分な脂肪をため込んでしまい「太る」と言われます。
睡眠不足が食欲を増進してしまうので食べ過ぎて「太る」のです。
今回は寝不足と食欲の関係について解説しています。参考になれば幸いです。
放っておくとどんどん遅くなる寝る時間
コロナ以前は、24時間営業のコンビニやファミレスが当然のごとく開いていて、深夜営業の居酒屋やカラオケなどは終電を逃した時に身を潜める最も手軽な空間でした。
若い時のようにオールナイトで飲み歩くことは減りましたが、ナイトライフはそれなりに楽しむ方なので、コロナ渦前は遅い時間でも明るい場所(飲食店や遊戯店)にいることが多くありました。
コロナ渦で在宅勤務になっても、夜に酒を飲みながらパソコンを見たり、翌日通勤がないのをいいことに遅くまで映画を見たりと、なかなか就寝モードに入らない時もあります。
↓睡眠先延ばし理由については本ブログの以下の記事で解説しています。
寝る時間は放っておくとどんどん遅くなりますね。しかし、こうした睡眠時間の短縮が肥満を招くという事実を、快活な生活やダイエットが必要な人は知っておくべきだと思います。
睡眠時間の短縮がなぜ肥満リスクを増加
早稲田大学と花王株式会社の共同研究グループが、睡眠時間の短縮は、食欲抑制ホルモンの減少や空腹感の増加などの食欲に影響し、肥満リスクを増加させるメカニズムがあることを解明しています。〔論文は、Effect of shortened sleep on energy expenditure, core body temperature, and appetite: a human randomized crossover trial, Scientific Reports, (2017・Nature)〕
睡眠時間が短いと肥満のリスクが高まることが知られていました。
しかし、睡眠時間がヒトのエネルギー代謝に及ぼす影響については、様々な研究成果があったものの、そのメカニズムについては明確になっていませんでした。
この研究では、睡眠時間を短縮すると、夜間のエネルギー消費量の増加にもかかわらず、1日のエネルギー消費量は変化しないことを明らかにしたうえで、睡眠時間の短縮は食欲抑制ホルモンの減少や、空腹感の増加などの食欲への影響が明らかになったことを示唆しているのです。
この結果は、睡眠時間の減少が肥満につながるという、これまでの知見を裏付ることができたと考えらます。
空腹を満たしたい欲は睡眠不足によるものである
「睡眠時間が短いと肥満になりやすい」というメカニズムは前述の研究で明らかになっています。確かに起きている時間が長くなると、夜食を食べたくなりますよね。
私はダイエットには成功している方(半年で10キロ減量してリバウンドなし)だと思っていましたが、たまにビールを飲みながら高カロリーのおつまみを食べてます。
これをしても体重が大きく戻ってはないのですが、厄介なのが、深夜は何かをしながら食べ・飲みするのでどうしても食べやすいものを選んでしまうということです。
つまみやすいチーズやジャーキーとワインとかですね。
結果、食べ過ぎてしまうのです。
今回大切なのは、この「つい食べてしまう」行動が睡眠不足によるものであるということです。
食欲増進と睡眠時間
食欲に関するホルモンの変化と食べ物の嗜好に関する論文(Spiegel K, et al.: Ann Intern Med, 141(11):846-850, 2004)では、4時間睡眠で2晩過ごした後は、10時間睡眠の後に比べ、レプチン(食欲抑制ホルモン)が低下、代わりにグレリン(食欲増進ホルモン)が増えて、空腹感や食欲が増えたという実験結果が得られています。
さらに興味深いことに、4時間しか睡眠がとれなかった後は、10時間睡眠の後に比べ、高カロリーなスイーツや、塩気の強い菓子類、パンやパスタなどの炭水化物が食べたくなるという傾向がみられたということです。
飲んだ後のラーメンは格別ですね。そして、働き盛りのサラリーマンがラーメンを食べたがるのは、お酒のせいだけではなく、慢性的な睡眠時間の不足によるものかもしれないということが推察されます。
まとめ
睡眠不足で食欲が増進し、スイーツや炭水化物が食べたくなるという悪循環に陥ると抜け出すのも難しいでしょう。
睡眠はダイエットや健康なライフスタイルにとって非常に重要であることがわかります。
太る原因も、睡眠不足からくる疲労感や日中の眠気などによって活動量が低下し、エネルギー消費が低下するから太るというよりも、睡眠が不足すると食欲が増進し大食してしまうということによるのです。
これらへは昼寝を活用して食欲をコントロールするのも手でしょうし、夜はとにかく早くに布団に入るということも有効ですね。
睡眠とダイエットは、男の外見や仕事の質にも大きく関わってきますのでぜひとも「眠り方」をマスターしてみてください。
↓昼寝の効用について本ブログでも解説しています。ご興味のある方は覗いていっていただけると幸いです。