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39歳・コンサルタント・エンジニアです。「やっときゃ良かった」を防いでいい男の最高峰を目指しています。未来技術と健康・減量など役立つ情報を発信しています。

【減量】実は奥が深い断食。ファスティングダイエットに欠けている視点について

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ファスティングと聞くとダイエットを連想するが(出典:写真AC)

体や脳が動くのは、糖質や脂質、たんぱく質がエネルギーとして使われます。

3度の食事とおやつ(八つ時)でエネルギーがなくならないように生活するのが多くのヒトにとっての基本的な生活ですね。

ライフスタイルが多様化していて色々な食習慣があると思いますが、体や脳が疲れてくると食べ物で補うということが多いのではないかと思います。

最近、食事を抜いたり絶食するダイエット方法を雑誌・テレビでよく目にします。ファスティング(絶食)という人もいます。

 

ダイエットは摂取カロリーを減らすこと、逆に消費カロリーを増やすことが基本です。

 

よく言われているファスティング・ダイエットは「食べない時間を確保すること」に着目したものです。今回はファスティング・ダイエットのやり方や効果について科学的な視点から考察してみました。

 

あなたの考えるダイエット方法の参考になれば幸いです。

体にエネルギー源が長時間入ってこないとどうなるか?

体は飢えを感知するとこれを回避するために「オートファジー」と呼ばれるたんぱく質などのリサイクルが始まります。

オートファジー

オートファジーは「auto-phagy」と書きます。auto-はギリシャ語の「自分自身」を表す接頭語、phagyは「食べること」の意味です。

 

つまり オートファジーとは、自分自身を食べる=自食の意味です。

 

細胞が健康に生きていくために必要なことは、

 

細胞を構成している部材が新陳代謝されることです。

 

そのための仕組みが自食作用(オートファジー)なのです。


オートファジーの歴史は古く1963年にクリスチャン・ド・デューブが定義しています。オートファジーは、古くなった細胞の生まれ変わり、体内の代謝機能を改善する効果があるとされます。

オートファジーはいつ起こるのか?

オートファジーは、体が飢えている時に活発化するとされています。外から栄養が供給されない状態のとき、既存の細胞を分解して新たな細胞づくりをするようになるのでしょう。

 

糖や脂肪の供給が減るとエネルギーを作るための体脂肪の消費も高まるといいます。

 

いかにもダイエットに良さそうですね。

ファスティング・ダイエットは、体をあえて飢えさせてオートファジー効果を得ながら代謝を促すのが目的だとすれば、重要なポイントは

 

食べない時間=「空腹時間」を長くとることにあります。

 

単に絶食(ファスティング)をすればよいということではありません。

具体的には、夜に食べる食事の時間を早めるか、食べない日を設けるということになると思います。適切に間隔をとって空腹の時間をもつということです。寝ている間は空腹でいても気にならないので、夕飯に注目されがちだということです。

私のダイエット経過を以下のブログにもまとめています。参考になれば幸いです。

【減量】体重を半年で約10kg減らした結果「ダイエットに情熱は不要」と思い嬉しくなった話 - dandy maker

【減量】ダイエット目的の筋トレは寂しいので1人でやらない方が良い理由 - dandy maker

世の中でファスティングと軽く言いますが、ファスティングの本来の意味は世界的にはもっと深い意味がある。これを知らずにファスティングと言うのは変な感じもします。

以下でファスティング・ダイエットを本質的に理解するのに役立つと思うのでまとめておきます。

もともと宗教的な意味のある断食(=ファスティング)

キリスト(正教会)でいうファスティング

キリスト(正教会)では、断食(ファスティング)は「耐えるもの」ではなく「自分の不節制を認識し、他人へ施すことで神により近づくための経験である」ということです。

また断食によって節約したお金は、寄付の一環として貧しい者に与えられるという社会的にも素晴らしい行為であります。

イスラム教・ラマダーンでいうファスティング

ラマダーンの間、日の出(正確には暁の礼拝)から日没まで断食が行われますが、その間は印象は禁止になります。

断食することで神(アッラーフ)が命じたことを行い、逆に禁止されているもの全てから遠ざかることで神を意識することを増やす

ラマダーンは「食べ物と飲み物を断つ」だけではなく「嘘をつく、騙す、下品な話、口論、喧嘩、淫らな思考をしないこと」も含まれます。

ファスティングで抑制される欲

ファスティングで抑制される対象となっている「欲望」は、嘘・性・争などで、逆にファスティングをすれば道徳的に軌道修正される内容のものが多いことが分かります。

貝原益軒も人間の欲については以下のように言及しています。

耳が音を聞き、目がものを見、口が飲み食いし、からだが色を好むのは、人間のからだの各部が好きな欲を持っているからである。これを嗜欲(しよく)という。嗜欲とは好きな欲のことである。欲とはむさぼることである。飲食・色欲などをがまんしないで、貪って好きかってなことをすると、限度をこえて、体をそこない礼儀にそむくものである。すべての悪はみな欲を好きかってにすることからおこる。

ファスティング=「耐えること」ではない

ファスティング(絶食)がオートファジーの活性化を促進して痩せられると言われていますが、他方でファスティングによる効果が現代の飽食時代を乗り越えるカギになる可能性も秘めていると考えています。

あくまで「きっかけ」はファスティング・ダイエットで良いと思いますが、世界的には絶食は不摂生や偉大な存在に近づく手段でもあると言うことですから、重要なのはファスティングは「耐えることではない」ということです。

 

私もダイエット中に本来のファスティングで考えるべき思考をしたことがあります。

 

残業で遅くなった帰り道、夕飯を食べそびれたので駅のホームにある立ち食い蕎麦屋に吸い寄せられたのですが「ここはファスティングだろ」と思いつき「神に近づいたろ」の精神で容易にやり過ごせたのです。

 

単なるダイエット目的ではきっとやり過ごせなかったと思います。

 

ダイエットがマンネリ化してきたら真のファスティング・ダイエットを取り入れても効果があがると思いますよ。