IT技術は日々進歩しています。社会が便利になる一方、IT機器には新しい機能が追加され、組織の情報管理のルールが複雑化しています。
なかには、ついていけずに悩んでいるヒトも増えているのではないか思います。
今回は新たなハラスメントと言われる【テクノロジーハラスメント】について解説しています。
この手のハラスメントはこれからの社会で増えていくと思われます。組織や個人レベルだけでなく、社会全体で解決していく必要があると考えてます。
ハラスメントの基本対策をしっかり抑えて、上手に受け流しながらあなたの魅力を大切にして過ごすことが大切です。
ミドル世代のみなさんの参考になれば幸いです。
テクノロジーハラスメントとは
テクノロジーハラスメントは、パソコンやスマホ、タブレットなどのIT機器、デバイスの扱いや操作に秀でているヒトが、業務のなかで思うように操作できない人に対して嫌がらせすることを指します。
「テクハラ」とも言います。
最近は、機器の操作の優劣がハラスメントになるほどスキルの差が開いているということでもあります。
テクハラは若手からベテランへの攻撃が多いのが特徴
通常ハラスメントとして想像されるのは「上司から部下へ」という方向です。
テクハラはそのような方向で嫌がらせが行われるのではなく、一緒に働く同僚や先輩、また部下から上司に対して行われるのが特徴です。
進化するテクノロジーに対応できない社員は、戦力としては確かに劣る人材です。
しかし、それがハラスメントを許しても良い理由にはなりません。
組織も個人もテクハラへの意識を高める必要がある
未来社会では、企業は些細な兆候も見逃さず、テクハラの撲滅に向けて行動する必要があります。
一方で、ハラスメントを受けている社員も、そのようなハラスメントがあったときに組織に伝える必要があります。
これからデータを前提とした社会がもう少し形成されていくからです。
いま顕在化しているテクハラは被害の一角でしかない一方、ストレスや不甲斐なさを抱いているヒトもいると思います。
が、データ社会は避けて通れない。
IT技術は日々進歩しているので基礎さえ学んでおけばよいと思います。
ハラスメントの定義
職場のハラスメントは多くの企業で起きています。パワハラ、セクハラ、アカハラなど。
諸先輩型はハラスメントではないと考えていたとしても、若年層はハラスメントだと感じてしまうことがある。
最近はそういう傾向が特に強いですね。
テクハラの場合は、若年層からシニア層へのハラスメントも十分に起こり得ます。
この点がテクハラの特徴です。
報復性のテクハラも間も無く出てくると思いますが、これを避けることが大切です。
テクハラを避けるには
テクハラは部下から上司でも起こるパワハラの一種です。
度が過ぎる場合は、加害者が賠償責任や刑事責任を負うだけでなく、企業も使用者責任や職場環境配慮義務違反を問われる可能性があります。
業務上必要な能力として最低限のPC操作などを求める必要はあります。
しかし、過剰な叱責や嫌がらせはハラスメント行為に当たる可能性があります。
以下で具体的にみていきましょう。十分に気を付ける必要があります。
記録
テクハラをされた場合は、いつどこで誰が何を何のために(5w1h)したのかを記録しましょう。
テクハラの場合は、ソフトの種類、ファイル名、操作内容、どんなアウトプットが求められていたのか、どの操作がハードルだったのかを記録するのです。
後々の事実確認などで有効なので、メモや録音など最適な方法で記録を残しておくと必ず身を救います。
共有
ハラスメントは我慢していても解決しません。
特にテクハラはちょっと技術を身につけたところで勝てないからです。
相手はこの道のプロ。しかもIT機器の操作に慣れているだけで人間として優れているわけではないので、技術で勝とうとしない方が良いです。
一人で悩まず、同僚や上司に共有してもらいましょう。
周りのヒトが分かってくれていたり、協力を得られれば、テクハラを行う本人が自らの行為に気づく場合があります。
相談
上司に相談できない場合は、人事部や社内相談窓口に相談するのが良いです。とにかく相談です。
会社等の組織は、相談者が不利益にならないよう、プライバシーの確保に配慮しているのが一般的だからです。
社内に相談窓口がない場合や、社内では解決できない場合は、全国の労働局・労働基準監督署にある総合労働相談コーナーに電話でも相談できます。
早めに相談するのが時間の無駄にもなるないのでオススメですよ。
おわりに
幸か不幸かどんな仕事でもある程度のIT知識が必要な時代です。
こうした機器の操作は仕事に不可欠なスキルなので一緒に仕事するパートナーはそのスキルは高い方が良いですね。
進化するテクノロジーに対応できない社員は戦力としては確かに劣る人材かもしれません。しかし、それはハラスメントを許してもいいという理由にはなりません。
情報技術の活用を当たり前にやる時代だからこそ、組織ぐるみでスキルアップを目指すべきではないでしょうか。
最低限の操作技術でよいはずなので、視野を変えて自分の魅力を出せる、自分にしかできない仕事を磨くのが良いですね。