生活習慣の悪化は、薄毛化や肥満化を招き気づかないうちに人々の健康を蝕むと叫ばれています。
今回は、将来もずっと健康でいたいと考えている人や体調を良好に保ちたいと思っている人に向けて、私の専門でもある科学技術の観点から
生活習慣を改善するための「新技術・未来技術」について
考えたいと思います。
- 「2100年のある日」の健康管理
- 当面、期待される技術(SDGsと生活習慣・健康維持)
- 生活習慣病のリスクを見える化する技術
- 健康管理と未来技術
- クローン技術と3Dプリンタで毛髪再生
- 健康改善を促進する技術 (2100年)
- おわりに
「2100年のある日」の健康管理
未来では、生活習慣や健康管理が、どのように日常に組み込まれているのか。分かりやすく記述されている私の愛読書、ミチオ・カク博士の「2100年の科学ライフ」から引用します。
大晦日の年越しパーティーを思い切り楽しんだあなたは、今ぐっすり眠っている。(中略)のろのろとベッドから這い出ると、重い足取りでバスルームに向かう。
顔を洗う間に、鏡や便器や洗面台に隠れている何百ものDNAセンサーやタンパク質センサーが作動し、呼気や体液に混じって出る分子を分析して、何らかの病気の兆候がほんのわずかでもないか、分子レベルで調べる。
引用は「2100年のある日」の朝の目覚めの部分だけを転記したものです。
およそ80年後の2100年には、これだけ緻密な健康管理が「個人ベース」で当たり前にされ得るということが、最近の科学の進歩から期待できますね。
当面、期待される技術(SDGsと生活習慣・健康維持)
今後、日本は社会全体で高齢化が進展し「健康寿命」(健康に生活できる期間)の増進が課題となっています。現役世代の経済的な負担が増加することや、社会保障そのものをサステイナブル(持続可能)なものにしていく必要があるといった重要課題に対する取り組みも多く見られます。
かたや、世界中には、栄養不良や難病・感染症・不健康な食生活や生活習慣病など、多くの人が健康を脅かされています。世界の人口爆発が背景にあって、人々のケアを十分にできていない地域が多くある、ということです。
日本は人口減少社会ではあるものの、蛇口をひねれば安全な水が飲めて、捨てるのに困るくらい食べるものも溢れている人もいる。さらに誰でもが質の高い医療を受けることができますね。
世界には、基礎的医療保険サービスを受けられない人が約37億人(世界人口73億人のおよそ半分)いる。アフリカの一部地域の子供達は、5才の誕生日を迎える前に亡くなる子が年間約560万人もいるそうです。
車内広告などでも見られますが「5秒に1人の子どもが命を落としているペース」であるとと言われています。
国連が定めているSDGs(17のゴール)では、目標3に「すべての人に健康と福祉を」があり、世界的な医療問題やわが国の超高齢化社会における取り組み方針が示されています。
そして大切な点は、この中に
生活習慣を「未然」に防ぐことなどが含まれていることです。
生活習慣病のリスクを見える化する技術
WHOでは「健康」の定義を次のようにしています。
病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。人種、宗教、政治信条や経済的・社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることは、 あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです。
病気にならない強靭な肉体・精神を、自分自身の工夫によって身につけること、また、身につけられるような環境にすることが重要ですね。
最近、アップルウォッチをはじめとしたスマートウォッチが健康管理の一助となっています。スマートウォッチは腕時計型のデバイスですが、最近は目を対象としたスマートグラスやコンタクトレンズ型のデバイスが開発されています。インターネットをコンタクトレンズを通じて見る時代も遠くないのかもしれません。本ブログでも次の記事で解説しています。www.dandy-maker.xyz
未来社会や未病の観点からは古典的な漢方でさえも最近再注目をされています。AI(人工知能)が最適な漢方を選択していくれる技術です。私も漢方を飲みつつメタボ予防や減量に取り組むなど日々の健康管理に助けられています。
食材の面でもスーパー・フードが脚光を浴びていて、世界的には、NASAが認めたスーパーフードである「キヌア」や畜産の限界によって生み出された「ソイミート(大豆で作った肉。代替肉)」も話題ですね。私はキヌアは成城石井のサラダをよく食べてます。
健康管理と未来技術
このまま技術開発が進んでいくとどんないいことがあるか。
ウェラブル型端末から得られるバイタルデータが蓄積され、AI解析等によってひとり一人に合わせた疾患の診断・予防・治療が支援されていくと思います。
AI・ビッグデータを活用すれば、顔写真と体重・身長・飲酒・喫煙等の情報から、望ましくない生活習慣が続いた場合の将来の顔が予測できようになっています。
生活習慣病のリスクを伝えることができるようになるのも未来技術の良い面ですね。日々の体調変化とともに、老化や細胞の劣化などを敏感に察知できると対応策も増えそうです。利用者が楽しみながら生活習慣病や健康改善に取り組むこともできるようになることが大切ですね。
魅力的な年の取り方をしていけると良いです。
クローン技術と3Dプリンタで毛髪再生
30台から50台の働き盛り世代にとって興味深い「毛髪再生」に関する新技術についても触れておきます。
アメリカ・コロンビア大学と民間企業とが連携し、クローン技術と3Dプリンタの技術を組み合わせて毛髪を再生させる新技術の開発が進んでいる。(Tissue engineering of human hair follicles using a biomimetic developmental approach、Nature Communications、Article number: 5301 (2018) )
具体的には、毛を作り出す細胞である「毛包(もうほう)」をクローン技術で生産して、これが崩れないように3Dプリンタを使った技術で支えるように頭皮に埋め込む。
これで自分の髪を復活させるというものです。このテクノロジーは自分の髪で再生できると言うのが良いですね。
マウスの毛髪を使った実験では毛髪再生に成功しているとのことです。人での臨床試験も間も無く開始するといわれています。
薄毛対策は、悩んでいる人が多い割に世の中に出回っている育毛剤などの効果がはっきりしません。もう少し未来を見つめると毛髪再生技術が浸透している可能性が高いと考えています。
健康改善を促進する技術 (2100年)
老化や寿命については科学的な研究も多く、人間以外の生物体では減量による延命効果については科学的には概ね肯定的なエビデンスが多いようです。なので、今のうちに、健康づくりや体に良い習慣、スマートな体型・体質を身につけておきたいですね。
本ブログでも私が実践している減量メソッドなどもできるだけ詳しく紹介してます。それと薄毛と関係のある色々な生活習慣についても解説していますので興味のある方はご覧になっていただけると幸いです。
おわりに
未来では、健診・医療データの高度化する事例も見られています。
すでに、健康診断の結果をストック・分析することはもはや当たり前になりつつあり、これらを通じて、健康改善と健康保険制度の安定化を実現する取り組みも行われているようです。
薄毛は病気ではないものの様々な改善策が見出されています。
薄毛や健康管理に関する未来技術について、少しづつ書き足していければと思っています。最後まで読んでいただきありがとうございました。