dandy maker

39歳・コンサルタント・エンジニアです。「やっときゃ良かった」を防いでいい男の最高峰を目指しています。未来技術と健康・減量など役立つ情報を発信しています。

【未来技術】双方向デジタル接客(ライブコマース)と5G

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ライブコマースを推進する移動通信技術「5G」(出典:写真AC)

リアルタイムで映像を配信しながら商品を販促する「ライブコマース」がだんだん拡大してきました。ユニクロのファーストリテイリングなどでも取り入れ始めるようです(2021年3月時点)。

新型コロナウイルスの流行下で電子商取引(EC)が急伸する中、デジタル上での接客をリードするので今後主流になりそうな手法ですね。ライブ上で出演者と双方向でやりとりしながらオンラインで購入でき、新たな購買体験を訴求することができます。

ライブコマースとは何か

ライブコマースとは、SNSなどでライブ配信をしながら視聴者と配信者がコミュニケーションできる「新しい対面型のコミュニケーションツール」です。

その配信の中で購買や来店の促進を行います。ECサイト(インターネット上の商品サイト)で商品を見ても、使い方や組み立て方がわからず不安になることもありますよね。

ライブコマースなら出演者に様々な質問・確認ができる。「どんな風に使うのか?」「その操作を詳しく見たい」など、視聴者が疑問に思ったことをコメントして配信者がリアルタイムに答えることができます。

ライブ配信の良さを活用した新たなコマースです。これは移動通信の進化、いわゆる5Gのサービスレベルが上がったことによるものです。

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デジタル対面型コミュニケーションのライブコマース(出典:写真AC)

ライブコマースに不可欠な高度な移動通信技術

最近よく耳にする「5G」は「スマホだけでなくすべての端末とすべてのアプリケーションのための移動通信技術」と言われています。

移動通信は1Gから始まり、2G・3G・4Gと進化してきました。ちなみに5Gは「ファイブジー」と呼んで、5GのGは「Generation(世代)」の略です。以下で1Gから5Gまでの特徴と変遷を追いたいと思います。

1G(第1世代)

1Gが普及したのは1980年代です。国内最初のモバイル通信は「自動車電話」で端末は車載を前提とした特殊なもの。デジタル通信ではなくアナログ方式で通信を行なうものです。なのでインターネットの閲覧などはまだまだ想定されていないものでした。

端末の小型化は進んだ。1985年には車外に持ち出して利用できる自動車電話である「ショルダーフォン」が登場した。最初の100型ショルダーフォンは重さが約3キログラムもあり、肩にかけて使うタイプです。自動車電話の重量約7キロよりもはるかに軽く、車外に持ち出せるとは言うものの特別な場合にだけ使うことを想定したものだと考えられます。

1987年にはTZ-802型携帯電話が登場。約900グラムと片手で持てるぐらいの重さになった。1990年前後を境に、携帯電話の小型化競争に一層の拍車が掛かった。1989年にはDDIセルラーグループ(KDDIの前身の1つ)が米モトローラ(Motorola)の「マイクロタック」(重さ約300グラム)を発売。2年後の1991年にはNTTドコモ(正式な商号変更は2000年)が「ムーバ」シリーズを発売した。重さは約230グラムまで軽くなった。

2G(第2世代)

2Gは1993年にサービスを開始し1990年代に普及しました。この時、私は高校生でした。デジタル方式で通信を行ない、インターネットの利用が可能になりました。「iモード」の登場もこの世代です。

2Gに移行した際の大きな違いはデジタル通信になったことです。データ通信サービスは、モバイル専用のサイトが開かれるようになり、インターネットへのアクセスができモバイル端末でサイト閲覧が可能になった点が画期的でした。

モバイルでサイトを閲覧する習慣の広がりが、今の日本におけるモバイル端末によるインターネット閲覧の文化の基礎を築いたと言える。またeメールや写メもこのころから始まっている。現在、当たり前の様に利用されている「パケット通信」という概念ができたのもこの時期です。

3G(第3世代)

3Gは2000年代に普及しました。国際的な統一規格に準拠してデータ通信が高速化した点が特徴です。映像や音声もやりとりできるようになりました。NTTドコモでのサービス名は「FOMA」です。

4G(第4世代)

2010年代に普及。フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)に変わりスマートフォンが主流になり、高画質映像や大容量データの送受信に対応して通信速度がいっそう高速化しました。2020年現在でも主流となっている規格で、ほとんどの端末が4Gで通信を行なっています。4Gは「スマートフォンのためのモバイルネットワーク技術」であると言えるだろう。

5G(第5世代)

4Gが「スマートフォンのための技術」だったとすると、5Gは「すべての端末とすべてのアプリケーションのための技術」と称するケースが多いです。世界的には2019年から本格的に5Gによるサービスが始まり、日本では2019年4月に5Gサービスを展開するに際し、総務省は必要な周波数の割り当てを発表した。

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5Gの次は、当然6G(出典:写真AC)

5Gの特徴

5Gの特徴には大きく3つの点があります。第1に超高速・大容量であること、第2に低遅延性を備えていること、第3に多数同時接続が可能であることです。

5Gにはモバイル端末でのコンシュマーサービスに活用されるほか、自動運転、遠隔医療、農業、さらに、AIによる作業効率化を実現し、IOTの基盤技術としても大きな発展が期待されます。冒頭のライブコマースも同様ですね。

ライブコマースを使えば、オンライン上で店員とのOne To Oneのコミュニケーションもできます。特定の人に向けて「こんな商品が入荷しました」という案内もできますし、百貨店の外商もオンラインでできるでしょう。百貨店が生き残るにはライブコマースも必要になる可能性が高いですね。ライブ配信はいつでもどこでもできるメリットもあります。

ライブコマースに向く商売

ライブコマースに向く商品としては家電やファッションなど「商品の見栄え」や「トレンドの変化が速い商品」が向いています。また、アウトドアメーカーによるテント設営方法を含む販売などもライブコマースでやると効果的ですね。

匂いのデジタル化なども進んでいますので、飲食や香水などの幅広い業種での応用が期待されます。

【未来技術】「香り」をデジタル化して送受信する時代 - dandy maker

ライブコマースのライブ上の動画から商品購入できるので、テレビショッピングのインターネット版とも言えます。

このライブコマースでも「インフルエンサー」と連携することが効果的になりそうですね。

インフルエンサーが商品の魅力を発信することで、視聴者が格段に増加すればCVRの増加も期待できる。有名人に近ずく手段としてのSNSが活用されていますが、ライブコマースが定着すればライブ配信を通じた双方向コミュニケーションが実現します。

ライブコマースの今後

ECにライブ配信の動画を掛け合わせたもので、ライブ動画を見ながら商品を購入できるような通販の形です。イメージとしてはテレビショッピングのインタラクティブ版で、視聴者はリアルタイムで出品者・販売者に対して質問やコメントをしながらショッピングができます。

従来のテレビショッピングが一方的であったことと比較すると、コミュニケーションを通じて商品を深く理解することができ、生放送の良さである「臨場感」も持ち合わせたハイブリッドなEコマースの形であると言えます。

ホログラム技術が進めば、さらに臨場感の増した仮想店舗で買い物をすることも可能になる。これからは無店舗での商売が増えるでしょうから。ホログラムについては本ブログの以下の記事が参考になれば幸いです。

www.dandy-maker.xyz