社会的地位の高い男性は、高級品や人がうらやむ「ステータス品」を所有する印象があります。
自分の属性・ランクを周囲に知らせるために高級品を所有していることを発信する。歴史上の権力者の中にもそのような傾向が強いですね。
では、高級品の所有欲に男らしさや男性ホルモンは関係しているのでしょうか。実はここにも意外な関係性があるようです。
今回は、社会的順位を上げるための行動と男性ホルモン「テストステロン」の関係性について考えてみました。
男性ホルモンといえば薄毛を連想するヒトも多いかと思いますので「薄毛」と高級品についても触れながら紹介します。
- 「テストステロン」は男の消費行動と強く関係する
- 求愛サインとホルモンの関係
- 男性ホルモン(テストロン分泌)が高級品を選択させる
- 社会的階層の高い人と偽装(薄毛隠しの真意)
- 「薄毛の悩み)の歴史的な変遷(20世紀半ば以前)
- 「薄毛の悩み」の歴史的な変遷(20世紀半ば)
- おわりに
「テストステロン」は男の消費行動と強く関係する
高級品といえば、映画やドラマでよく見る象牙や翡翠(ひすい)、金銀製品からなる骨董品が思い浮かびます。
超お金持ちのハイクラス富裕層やセレブが自宅にインテリア・オブジェとして並べるイメージがありますね。
また、高級品には、高級腕時計のパネライや車のLEXUS、万年筆のMont Blanc、住まいはタワーマンションのように身近なものもあります。
こうした高級品を獲得することが経済的豊かさの象徴となっているような感じがします。
そして、多くの男性(働き盛りの男性)は、こうした高級品を所有することを自信に変えるヒトも多い。
高級品を所有していることを配偶相手に伝えて、自分の地位の高さをPRすることもあるでしょう。
よって、高級品を持つということは、ある種、
好きな人への求愛のサイン
なのだと思います。
求愛サインとホルモンの関係
男性ホルモンの「テストステロン」を投与することで、先ほどみた求愛さいんとしての「高級品の購買」が誘導されるという研究があるようです。
人間が社会的地位を誇示するために消費財を利用することはすでに立証されていたようですが、高級品の購買・消費を男性ホルモンが増進していることは、今回の研究で分かったということです。
以下で詳しく見てみましょう。
男性ホルモン(テストロン分泌)が高級品を選択させる
この研究の内容は次のようなものです。
- 実験の対象者を2つのグループに分ける。第1のグループには「ジェル状のテストステロンを皮膚に塗布」し、第2のグループには「ニセモノの薬」を与える。
- その後、用意した二つの製品のどちらかを被験者に選ばせる。
- どちらの製品も同等の品質。だが、そのうちの一つの製品には高級とみなされる商標が付いている。
- 結果として、テストステロンを投与した男性らに、高級ブランドを好む傾向が強く示された。
というものです。
デストロン有りのグループが高級品を好むことが分かります。
そして、この作用は人間以外の動物の行動にも類似しているようです。
動物の場合、通常はテストステロンは繁殖期にその濃度が上昇し、オスが身体的特徴を誇示する行動を多くとることがわかっています。
この誇示行動により、動物のオスは自身の生存・繁殖能力の高さを「潜在的な競争相手」や「交尾相手」に知らしめるということです。
社会的階層の高い人と偽装(薄毛隠しの真意)
高級品を好むことにテストロンが作用することは分かりました。
ここらは少し視点を変えます。
社会的地位が高い「成功者」は、若い頃の苦難や生まれの貧しさをしばしば偽装する傾向がみられるそうです。
現在の高い地位と若い頃の苦労時代の生き方との間にギャップを際立たせ、他人に対するマウンティング(優位性の誇示)を行うためということです。
このような偽装は、自信のなさが発端となっていると考えられます。
男にとっての自信のなさの例としてこの議論を「薄毛」にあてはめてみると、自信がないから「おでこを髪で隠す」「増毛する」「カツラをかぶる」と言うことになるのかもしれません。
しかし、社会的地位の高いヒトが優位性を誇示するために「薄毛」を隠すかどうかはあまり関係しない。
人それぞれである、ということです。
というのも、最近は、ハゲていても別に隠すことに注力せず、人間力を磨いたり、薄毛なりのヘアスタイルを研究したり、スタイリングに工夫したり、全身のコーディネートでカバーしたりと様々な対策がとられていると思うからです。
ではなぜそうなったか。その原因は、世の中のハゲに対する認識の変化があったからだと思います。
薄毛に対する世間の認識変化とともに以下で考えを示します。
「薄毛の悩み)の歴史的な変遷(20世紀半ば以前)
最近は、ハゲていても隠すことに注力していないヒトもいると書きましたが、薄毛や抜け毛の悩みは世界中で昔から悩まれていたというのも事実です。
古代エジプトの薄毛処方の飲み物
現在知られている最も古い薄毛の処方は、約5500年前にエジプト(当時の日本は縄文時代)で行われていた「薄毛に効く飲み物」に関する記録です。
大昔のエジプトでは酸化鉄の混合物に蜂蜜などを混ぜていたものを薄毛対策として飲んでいたそうです。もちろん科学的な効果は無い。
エジプトのカツラ
エジプトで発見されたミイラの多くはカツラを装着していたそうです。この頃から薄毛対策としてのカツラは重要な存在だったことがうかがえます。
日本でも平安時代の初め頃からカツラが使用されていました。
後の1800年代には、ヘビなどの動物の油分に育毛効果があるとされたり、お茶やレモンを頭皮に擦るなどの育毛法が行われていましたが、これらも科学的根拠やもちろん効き目があったわけではないですね。
カエサルの月桂冠(カツラ)
また、2000年前のローマ帝国の最高権力者、ユリウス・カエサルといえば、頭に月桂冠を被っていたことで知られています。
カエサルの月桂冠も薄い毛を隠すためだったと言われています。
当時、髪の毛は権力や生命の象徴と考えられていたので、それが無くなる事は権力者にとっては恥ずべきことだったようです。(今だと結構ゾッとしますね笑)
現代の欧州の人は薄毛・ハゲの男性をセクシーにもう人も多いのですが、かつて抜け毛はヨーロッパの人々の心配の種であったということです。
「薄毛の悩み」の歴史的な変遷(20世紀半ば)
育毛剤の登場
20世紀半ばになるといよいよ育毛剤が登場します。その先駆けとなったのが、アメリカの皮膚科の医師です。
1942年、彼は歴史上初めて、脱毛の原因となる物質がホルモンであることを突き止めます。
これ以降、ホルモンと髪の関係が定説となりました。
それからも様々な独自の育毛法が行われてきました。しかし、育毛剤として全国的に普及するようになったのはわりと最近のことです。
高度経済成長を迎えた日本の各家庭にはカラーテレビが普及し、CMの効果で育毛剤が知られるようになり、以降、各メーカーが盛んに研究し、育毛剤の使用が一般的になってきました。
近年では、薄毛や抜け毛に悩む女性も多く、男性用の育毛剤だけでなく女性用のものも販売されています。
育毛シャンプーと発毛サロン
育毛を謳う(うたう)シャンプーやサプリメントなど、効果が怪しいものも多いですが色々な商品があります。
さらに、病院や専門の発毛サロンを利用して育毛ケアを行う方も増えてきています。
今後も育毛の需要は高まっていくと思いますが、いまある対策は技術的に怪しいものがほとんどですね。
育毛に関する未来技術
育毛に関する未来技術として、3Dプリンタを使った育毛技術が開発途上にあります。
毛を作り出す細胞である「毛包(もうほう)」をクローン技術で生産して、これが崩れないように3Dプリンタを使った技術で支えるように頭皮に埋め込むといったものです。
実用化までもう少しかかると思います。
待ってる間に、いろいろと男磨きをして、期待しながら待ちたいと思います。
おわりに
様々な薄毛や抜け毛の悩みに対応できるツールや商品が増えていますが、育毛剤や発毛サロン等を利用することが、必ずしも薄毛や抜け毛の悩みの解消につながるわけではありません。
薄毛や抜け毛の原因には生活習慣も大きく関係しているからです。
効果が高いとされている育毛剤を使用していても、
食事の栄養バランスが乱れていたり大きなストレスを抱えていれば、思うような育毛効果が得られない可能性があります。
そのため、薄毛や抜け毛に悩んでいる方は、まずは生活習慣を見直すことが重要です。これらへの対策は難しい面も多いと思いますが、育毛のために生活習慣から改善できると良いですね。
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